無料で利用できるオープンソースの3D-CAD、FreeCADには、ワークベンチと呼ばれるツールアイコンセットがあります。それぞれのワークベンチは、特定の目的に使用するコマンドボタンで構成されています。FreeCADの機能拡張は、マクロとマクロの集合体であるワークベンチで行うことができます。
FreeCADには、すでに多くのワークベンチが存在しています。標準で用意されているワークベンチ以外の機能を利用するためには、追加で、ワークベンチをインストールする必要があります。
従来のワークベンチを追加ためには、ワープベンチのパッケージを取得し、解凍したフォルダを、FreeCADがインストールされたフォルダ内のModフォルダに入れる操作が必要でした。
ここで紹介するアドオン・インストーラーマクロ(addons_installer.FCMacro)を使用すると、ワークベンチの一覧から、インストールやアップデート、アンインストールを行うことができます。
ワークベンチのインストールや管理の手間がかなり軽減できるので、ぜひ、利用してみてください。
Githubリポジトリは、以下の場所にあります。
マクロの保存場所を変更する
マクロは、標準の設定では、Cドライブに保存されます。しかし、Cドライブに格納しておくとOSを再インストールする際に消えてしまいます。また、バックアップの設定も不便です。そこで、マクロの保存場所をCドライブ以外のわかりやすい場所に変更しましょう。

FreeCADを起動した後、メニューから、マクロ→マクロを選択します。

ユーザーマクロの場所を変更します。Cドライブ以外の場所にMacroフォルダを作成し、そこを指定するとOSを再インストールしてもMacroが消えないのでおすすめです。
アドオン・インストーラーマクロ(addons_installer.FCMacro)を登録する
FreeCADにアドオン・インストーラーマクロを登録します。

「作成」を選択します。

マクロの名前に「addons_installer.FCMacro」を指定します。
GitHubのFreeCAD-addonsのページを開きます。

下の方にある「addons_installer.FCMacro」を指定します。

「Raw」をクリックします。

マクロのコードが表示されるので、Ctrl+Aを押し、続いてCtrl+Cを押してコピーします。

FreeCADに戻り、Ctrl+Vを押し、マクロを貼り付けます。

マクロを保存します。
アドオン・インストーラーマクロ(addons_installer.FCMacro)を実行する

メニューから、マクロ→マクロの実行を選択します。

初めて実行する際には、警告が表示されます。
訳は、「ここで、インストールするアドインは、公式のFreeCADの一部ではありません。 そして、FreeCADチームで、チェックされていません。あなたが、何をインストールしているか確認してください!」 です。
「OK」をクリックします。

Addin inatallerダイアログが表示されます。 インストールしたいワークベンチを選択し、「Install/update」を選択するだけです。複数をまとめてインストールできないので、1つ1つ選択してください。

一度、アドオンインストーラーマクロを実行すると、ツールにアドオンインストーラーのコマンドボタンがが追加されるので、次回以降は、ここから実行できます。
ワークベンチをインストールする
それでは、実際にどのように機能するのかを示すために、「assembly2」ワークベンチをインストールして見ます。

「assembly2」を選択し、「install/update」を選択します。

「assembly2」を選択し、「install/update」を選択します。

インストールが完了すると、FreeCADを再起動するように促されます。

再起動すると「Assembly2」ワークベンチが追加されています。これは便利です。アドインインストーラー自身も更新することができれば、完璧ですが、このあたりの動作は不明です。
アドオンインストーラーでインストールされたワークベンチの場所
アドオンインストーラーでインストールされたワークベンチは、以下の場所に格納されています。
C:\Users\[アカウント名]\AppData\Roaming\FreeCAD\Mod
そのため、アドオンをインストールすると、FreeCADを更新してもアドオンは、そのまま利用できます。
