FreeCAD 0.19.17502で、円形ハンドルをモデリングする

新規作成日 2019-08-14
最終更新日
円形ハンドル

図面から3Dモデルを作成する際、相貫部分の指定があると、3Dモデルで必要な形状を特定してから、モデルを作成する必要がある場合があります。

具体的には、スポーク構造を持つ円盤です。円形のハンドル、大口径の鋳物製のプーリ、歯車などで、この構造が使われています。

高機能な3D-CADであれば、モデリング支援機能で自動補完される場合もあると思います。実際に体験していないと明瞭に説明することも難しいので、解説資料として使えるようにまとめて置くことにします。

モデルデータ 円形ハンドル

使用する図面

最新機械製図の製図例23-3

モデリングしたハンドルは、最新機械製図の製図例23-3を参考にしました。

最新機械製図 (基礎シリーズ)

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廃版になっています。Amazonマーケットプレイスで、安価に購入できる可能性があります。

機械製図入門 (First Stageシリーズ)

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「最新機械製図」の新版です。新JISへの対応以外は、内容はほぼ変わらないと思います。

モデリング

FreeCAD pre_0.19_17502を使ってモデリングしました。

FreeCAD pre_0.19_17502を使ってモデリングしました。

ブーリアン演算(Boolean operations)の高精度化設定」を有効にしています。

ドキュメントを新規作成します。

ドキュメントを新規作成します。

Part Designワークベンチに切り替えます。

Part Designワークベンチに切り替えます。

新規スケッチを作成します。

新規スケッチを作成します。

FreeCADでは、XZ平面が、Front(正面)になります。NC工作機や3Dプリンタでよく使われているZ-upと呼ばれる座標配置です。

スケッチ平面に、YZ平面を選択します。

ハブを作成する

スケッチします。

スケッチします。

立体にしたいスケッチを選択し、回転をクリックします。

2つのスケッチをそれぞれ回転させて、立体を作成ます。

立体にしたいスケッチを選択し、回転をクリックします。

Y軸を中心に、120°回転します。麺に対して対称をチェックします。

Y軸を中心に、120°回転します。麺に対して対称をチェックします。

スポークの楕円の位置を確認する

新規スケッチを作成します。

新規スケッチを作成します。

XZ平面を指定します。

XZ平面を指定します。

スケッチして、楕円の位置を確認します。

スケッチして、楕円の位置を確認します。

  
図面で指示された楕円の位置
X Z 説明
8.63863 61.5 計算で算出した楕円
9 52.2303 図面上の楕円
10.5 14 図面上の楕円
新規スケッチを作成します。

新規スケッチを作成します。

YZ平面を指定します。

「外部形状にリンクするエッジ」を作成をクリックし、先程、XZ平面に描いた楕円の位置の直線の端点をクリックします。この操作で、この点がスケッチに利用できます。

「外部形状にリンクするエッジ」を作成をクリックし、先程、XZ平面に描いた楕円の位置の直線の端点をクリックします。この操作で、この点がスケッチに利用できます。

楕円の位置と大きさを確認します。

楕円の位置と大きさを確認します。

  
計算で算出した楕円の位置
X Y Z 説明
8.63863 4.31815 61.5 計算で算出した楕円
9 4.5 52.2303 図面上の楕円
10.5 5.25 14 図面上の楕円
Sketchワークベンチにに移動します。

Sketchワークベンチにに移動します。

スケッチを新規作成します。

スケッチを新規作成します。

52.23オフセットしたXY平面にスケッチします。

52.23オフセットしたXY平面にスケッチします。

楕円を描きます。

「中心、長半径、点を指定した楕円」を選択します。

「中心、長半径、点を指定した楕円」を選択します。

FreeCAD pre_0.19_17502は、楕円弧は、扱えません。スケッチで、楕円を切断して作成することはできますが、ロフトなどの機能は使えません。

14オフセットしたXY平面にスケッチします。

楕円の大きさと位置を確認したスケッチを利用して、楕円を描きます。

14オフセットしたXY平面にスケッチします。

14オフセットしたXY平面にスケッチします。

同じように楕円を描きます。

同じように楕円を描きます。

同じように楕円を描きます。

Part Designワークベンチに切り替えます。

2つの楕円のスケッチを選択します。

2つの楕円のスケッチを選択します。

2つのスケッチを選択し、ロフトを選択します。

2つのスケッチを選択し、ロフトを選択します。

「独立したコピーを作成(推奨)」を選択し、OKをクリクします。

「独立したコピーを作成(推奨)」を選択し、OKをクリクします。

1つのスケッチを選択すると、ロフトが現れます。

1つのスケッチを選択すると、ロフトが現れます。

コンボビューのモデルで、2つのスケッチを選択し、スペースキーを押して、非表示にします。

コンボビューのモデルで、2つのスケッチを選択し、スペースキーを押して、非表示にします。

リムを作成する

新規スケッチを作成します。

新規スケッチを作成します。

スケッチ平面に、YZ平面を選択します。

リムをスケッチします。

リムをスケッチします。

リムとスポークの位置関係

リムとスポークの位置関係

立体にしたいスケッチを選択し、回転をクリックします。

回転をクリックします。

120°回転します。

120°回転します。

フィレットを追加する

フィレットを追加するエッジを指定します。

フィレットを追加するエッジを指定します。

フィレットをクリックしします。

フィレットをクリックしします。

フィレットのパラメータを設定します。

フィレットのパラメータを設定します。

徐変フィレットを追加する

スイープで、徐変フィレットを作成する

XZ平面にスケッチします。

XZ平面にスケッチします。

拡大したスケッチ

拡大したスケッチ

YZ平面にスケッチします。

YZ平面にスケッチします。

Part Designワークベンチのスイープは、複数のスケッチを指定したスイープが実行できません。

Partワークベンチのスイープは、立体の稜線をパスとして使用できません。そして、3Dスケッチは作成できません。

そのため、FreeCADでは、徐変フィレットを実行する方法は、わかりませんでした。

スイープを使ったフィレットの追加は、諦めることにします。

Partワークベンチのフィレット機能で徐変フィレットを追加する

工夫すれば、Partワークベンチのフィレット機能で実現できるかもしれません。

XY平面にスケッチします。

XY平面にスケッチします。

ポケットで、押し出し削除します。

ポケットで、押し出し削除します。Part Designワークベンチでは、CATiAを意識しているのか、削除系のコマンドが別コマンドです。

半分を削除します。

半分を削除します。

フィレットを追加するエッジを選択します。

フィレットを追加するエッジを選択します。

Partワークベンチに移動して、フィレットを選択します。

Partワークベンチに移動して、フィレットを選択します。

フィレットパラメーターを設定します。

フィレットパラメーターを設定します。

徐変フィレットが追加できました。

徐変フィレットが追加できました。

ミラーを選択します。

ミラーを選択します。

パラメーターを設定します。

パラメーターを設定します。

ミラーできました。

ミラーできました。

もう一度ミラーを実行します。

もう一度ミラーを実行します。

ミラーできました。

ミラーできました。

ブーリアン演算を実行して、ボディをまとめます。

ブーリアン演算を実行して、ボディをまとめます。

パターン複写を行う

FreeCADでは、パターン複写をどのように、実現するかという問題が存在します。「FreeCADで、パターン複写を使用する」を参照

ここでは、クローンでパターンを複写する方法を紹介します。

Draftワークベンチに移動します。

配列を選択します。

配列を選択します。

コンボビューのデータタブでパラメーターを設定します。

Fuseをfalseにして、パラメータを変更し、ビューの形状を確認し、目的の形状になっているかを確認します。問題がなければ、ブーリアン演算を実行するかどうかのパラメータFuseをtrueに変更します。

Fuseをfalseにして、パラメータを変更し、ビューの形状を確認し、目的の形状になっているかを確認します。問題がなければ、ブーリアン演算を実行するかどうかのパラメータFuseをtrueに変更します。

角穴を作成する

Sketchrワークベンチに切り替えます。

Draftワークベンチの配列で作成した形状は、PartDesignワークベンチでは変更できないようです。

XZ平面にスケッチします。

XZ平面にスケッチします。

Partワークベンチに移動します。

押し出しを選択します。

押し出しを選択します。

パラメータを設定します。

パラメータを設定します。

コンボビューのモデルから選択し、ブーリアン演算で、差を実行します。

コンボビューのモデルから選択し、ブーリアン演算で、差を実行します。

円形ハンドル完成です。

円形ハンドル完成です。

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